ニッケイ新聞 2011年3月29日付け
東日本大震災発生以来の混乱の中で、在日ブラジル人の間でも動揺が広がっているようだ。数日前の朝日新聞によれば、静岡県浜松の伯総領事館では通常の3倍以上のパスポート更新の申請があったという。早期の帰国ではなく、いざという時の準備という意味合いのようだ。そのほか、ブラジル学校の生徒の帰国や、読売新聞によれば群馬県大泉町では旅行社への問い合わせが殺到、入管の再入国許可申請も増えているとか。こうしたニュースばかり見ていると相当混乱しているように感じるが、日本の知人によれば、ブラジル人の中には支援活動に動く人もあり、決して一面的ではない。日本のメディアからも情報を得ている人は比較的落ち着いているという。
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26日にあった文協総会での評議員選挙。選挙管理委員会は、当日投票を午前9時半〜10時半と決めていたが、これに物言いをつけたのは投票時間終了後に姿を現した渡部和夫氏。「定款によれば、投票時間は招集状で会員に通知せねばならない。新聞報道だけでは不徹底」—。確かに投票時間の記載がなかったことから選挙管理委員らが急遽集まり、正午までの投票を認めた。すでに回収された投票箱がもう一度登場、渡部氏を含め4票の投票が行なわれた。「…一般の会員だったら認められたかな」との声もポロリ。