ニッケイ新聞 2011年3月30日付け
JICAボランティア野球隊員の黒木さんは元高校球児。名門横浜高校の主軸4番打者として甲子園準優勝まで登りつめた。当時の話を聞くと、「甲子園での試合は緊張よりは楽しさが勝っていた。それまでの試合では常に結果が求められるシビアなものだったから」と大舞台での興奮を語り、厳しい名門高の姿を覗かせた。もうすぐ2年の派遣期間も終える。その鍛えられた精神を野球を通じて、文化の違うブラジル少年たちに伝えてきた。
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ブラジルから皇居勤労奉仕に参加するため、団長の谷広海さん(日本語センター理事長)が4月に訪日する。外国から皇居勤労奉仕に参加しているのはブラジルのみ。先日の日語セ総会後の表彰式であいさつした谷さんによれば、大地震の直後で、原発の問題などもあることから当初は中止の予定だったという。しかし皇居の側から、〃こういう時ほど皇室の行事をきちんとするので、ぜひ来てほしい〃と連絡があり、訪日を決めたという。
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日本棋院南米支部は毎月第1日曜日に月例碁会、第3日曜日に各種囲碁大会を実施している。参加費はいずれも10レ。月曜日以外は毎日午後1時から7時まで本部を開館し、日・ポ両語での親切な指導が受けられるという。「囲碁は入門が一番難しい」と聞いた覚えがあるが、村井副理事長いわく、「碁は簡単な陣取りゲーム。なのに奥が深くて楽しい」という。「一から教えます。とにかく一度遊びに来て下さい」とその楽しさを広めたい考えだ。