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失敗すれば逆効果か?=共同購入型クーポンサイト=国内でも1千以上が開設

ニッケイ新聞 2011年4月1日付け

 共同購入型クーポンサイトの利用によって損失を被る企業があると、3月29日付エスタード紙が報じた。
 共同購入型クーポンサイトとは成果報酬型のサービスを提供するサイトで、出品、参加する企業にとっては「気軽に参加しやすい」と言う事で宣伝広告として利用されている。
 例を挙げると、ある寿司屋に通常80レアルの寿司のコースがあった場合、店はサイトに、100人が5日以内に予約購入してくれたら、40レアルで提供するという広告を出す。100人集まらなかった場合、話はなかったことになるが、100人集まった時には、顧客はサイトでクーポンを購入し印刷。そのクーポンを寿司屋に持っていけば、通常80レアルのコースが40レアルで食べられるというもの。
 クーポンを買う側は色々な物を安く買え、店側にしても宣伝となるため、簡便な方法と考えられている。
 しかし、実際はかなり多くの問題を抱える事もある。計画と効率性がなければ、企業にとって逆効果となり、常連客を失うことになるからだ。
 ファーストフード店の『ビッグ・X・ピッカンニャ』では、ブラジルの共同購入型クーポンサイトで最大の割引を行っており、通常26・90レアルのハンバーグとデザートのセットをクーポン購入者には7・90レアルで提供と宣伝し、1日で3万券ものクーポンを販売。あまりの売行きに、いくつかの店では待ち時間が2時間に達し、他の店でもデザートを作る材料がなくなるなど、お客に不満をもたせる結果となった。
 同チェーン店のマーケティング担当、エリオ・ジョゼ・ポリ氏は、すぐに緊急会議を開き、時給のバイトを雇ったりしたが、十分ではなかったとしつつ、「色々な問題があったが、最終的には良かった」と話した。
 世界的に有名なのは、2008年11月に創業でアメリカ合衆国イリノイ州シカゴに本社を置く『グルーポン』(www.groupon.com.br)で、2010年には日本やブラジルにも進出した。
 こういったサイトはブラジルでも勢いを伸ばしており、すでに1千以上もの共同購入型クーポンサイトが立ち上げられている。ブラジルで有名なのは『ペイシ・ウルバノ』(www.peixeurbano.com.br)で3月31日には創立一周年を迎えた。

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