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サンパウロ市の遊園地で事故=プレイセンターで再び=安全ロック外れ8人が負傷

ニッケイ新聞 2011年4月5日付け

 3日夕方、サンパウロ市西部のバーラ・フンダ区の遊園地『プレイセンター』で事後が起き、8人が負傷したと4日付エスタード紙が報じた。
 17時40分頃、遊園地のアトラクションの一つ『ダブル・ショック』の安全ロックが運転中に外れ、利用者数名が7メートルの高さから放り出された。
 『ダブル・ショック』は遊園地の中でも過激な遊具の一つと評価されており、二つのゴンドラが時計回りと反時計回りに360度回転する。最も高い位置では12メートルにも達する。
 『ダブル・ショック』の安全装置は、利用者の肩から始まり腰の辺りでロックされる構造になっているが、一つの列でこの安全ロックが開いてしまい、利用者が安全ネットなどに落ちることなく地面へと落下した。
 救急車両(SAMU)の救助隊員によると、10台の救急車が現場へ駆けつけ、負傷者の内7人は西部のメトロポリタン病院へと転送され、頭に負傷を負った30歳の女性は中央区のサンタカーザ・デ・ミゼリコルヂアへと運ばれた。4日12時51分現在、8人中5人は既に退院したが、残る3人が入院中だ。
 今回の遊園地設備事故は23番警察署に過失傷害(意図的でない)として登録され、ジュオン・バチスタ・ブラガ警察署長は、作業員による操作ミスの有無も含む原因調査のため、科学捜査の専門家らを派遣した。
 遊園地側は「2010年5月に改装されたイタリア製遊具は日常的にメンテナンスしており、運転の規則内にある」と発言。複数の客からは、問題の遊具は事故当日の午後、2回ほど運転を中止していたとの証言が寄せられたが、遊園地側は事故発生まで何の問題もなかったとしている。
 現場にいた子供や青年たちによると、事故直後の現場は、助けを求める人々と携帯電話で撮影しようとする人で大騒動となった。現場は掲示板及び遊園地職員によって分離されたが、遊園地の外で夜まで待たされた友人たちからは、負傷者の状況に関する説明もなく、遊園地側には誠意が感じられなかったとの批判の声も出ている。
 『プレイセンター』では、2010年9月にもジェットコースター2台が衝突して16人が負傷する事故が起きており、わずか半年で2回目の事故となった。引き続く事故に、設備や管理上の問題はないかとの疑問も挙がってきている。