ニッケイ新聞 2011年4月14日付け
今後12カ月以内に国外旅行を計画しているブラジル人の半数はCクラス(中流階級)に属しており、16歳以上だけでほぼ300万人と、12日付フォーリャ紙が報じた。
正式雇用の増加やクレジットの利用が容易になったため、家族収入が最低賃金の3〜10倍のCクラスでは、すでに飛行機で国内旅行を行った人が多く、次は国外旅行をと考える人が増加してきている。
調査はダッタ・ポプラールが、今年の1、2月に5千人を対象に行った。回答者の4%は国外旅行を計画していた。
国外旅行を計画している人たちの52%はCクラスで、37%はAとBクラス(最低賃金の10倍以上の所得)、11%はDとEクラス(最低賃金の3倍以下の所得)となっている。
2002年〜2010年の間に旅行で使われた金額は82%増加しており、Cクラスの旅行経費の伸びは平均の約3倍の242%。2010年度には総額130億レアルにも達した。
13日付エスタード紙サイトによると、ブラジルで運営している国際的に有名なホテルは2013年までに、71件もの新しいホテルの建設を予定しており、内80%はCクラス向けという。
8日付け同紙サイトでは、自動車産業が第1四半期に生産、販売数の記録を更新した最大の要因に、Cクラスの購買力向上を上げている。
また、今月24日のパスコア(復活祭)を前に売り出されている卵型のチョコレートは、インフレ(7・5%)以上の値上げ(20%)となっているが、企業側は、Cクラスを中心とした消費者は所得が向上しており、高価格であっても購入するから需要は減らないと見ている。