ニッケイ新聞 2011年4月14日付け
今週末には日系5団体が取りまとめた約1億円(180万レアル)が日本に送られる。色々な団体や企業が独自に義捐金を集め、すでに送っているところもあるので、全体の数字というのは分かりそうもない。しかしコロニアからこれだけの金額を日本に送ったのは、ララ物資以来ではなかろうか▼12日の記者会見では、御三家のトップが「コロニアの代表」をアピールするかのように並んだ。今回の対応で始終顔をつき合わせているようで、会見でも各々が担当している事項を阿吽の呼吸で説明していた。ただ御三家と言われるだけに送金方法でバタバタというのは少々お粗末か▼しかし組織改編の時期でもあり、全力を—というわけにはなかなかいかないようだ。すでにトップが替わった県連は、園田昭憲、与儀昭雄の新旧会長が顔を揃え、7月の「日本祭り」での支援活動を強調した。引き換え「シャッパの人選も大変で…」と木多文協会長、脂汗▼耳に挟んだところによれば、山下譲二、桂川富夫、呉屋晴美、林円の現副会長に加え、二宮正人、清水オリジオ、小林ヴィットル氏らの名前が。評議員会長には原田清氏が確定。さて小川彰夫派の陣容が気になるところだ。援協は今月16日に理事会選挙がある。森口イナシオ現会長と菊地義治副会長の二つのシャッパが争う。援協初とのことで、これも耳目を集めている▼ともあれ、当地の思いが日本に届く。ララ物資の活動が戦後混乱したコロニアをまとめる下地となったように、今回の支援活動が〃祖国〃への思いをまとめるきっかけになり、御三家がその求心力になればとも思うのだが…。(剛)