大盛況のVクルトゥラル=音質劣化で苦情殺到=深夜に騒動などの問題も
ニッケイ新聞 2011年4月19日付け
16、17日にサンパウロ市で行われた第7回『ヴィラーダ・クルトゥラル』(文化の夜更かし)は、16日午後6時から24時間にわたり様々な場所でイベントが行われ、約400万人が参加。17日午後6時にブラジル人歌手のパウリンニョ・ダ・ヴィオラのコンサート終了で幕を閉じたと、18日付エスタード紙が報じた。
今回のヴィラーダ・クルトゥラルは、合計1300ものイベントが行われ、経費総額は800万レアルに達した。
初めての試みとなった格闘家達によるルッタ・リーブレの試合は大人気で、別の会場で行われたポールダンスの女の子達が、道々ダンスを繰返しながらやって来て観戦する場面もあった。
サンパウロ市役所は、街のいたる所にゴミ箱を設置し、きれいなイベントを行うことに目を向けすぎて、コンサートやスタンドアップなどで使うマイクやスピーカーの準備がおろそかになったのか、音質上の問題で苦情をつける観客やアーティストが多かった。
昨年よりも発生数は少なかったが、イベント中の騒動はやはり起き、ジュリオ・プレステス広場では深夜2時頃、パンクのグループとスキンヘッドのグループが喧嘩を始め、1人がナイフで怪我をした。また、明け方3時頃と夕方にはサンタ・エフィジェニア高架橋から2人が落ち、軍警は自殺の可能性も含め、調査中だ。南部ジャバクアラのバスターミナルでも、歩行者二人がナイフで刺されるという事件が起きている。
セ区長のネロヴァル・ブシェロニ大佐によると、昨年より問題が少なかったのは、1200人の監視員が導入され、2800人の軍警と共に警備が行われたため。ブシェロニ氏は、「屋台での酒類販売を中心に取り締まった。酔っ払う人が少なければ問題も起きない」と述べた。
酒類販売の禁止にも関わらず、深夜には科学ワイン(人工的に味を付けたアルコール飲料)などが5レアルで売られ、アドルフォ・ルッツ研究所によると、アルコール指数96%ものも検出された。カメローから押収された不法販売の酒類は28トンに及んだという。