ニッケイ新聞 2011年4月19日付け
この度の東日本大震災には1万数千名の方々がお亡くなりになられたと伺っておりますが心よりご冥福をお祈り申し上げます。またそれと同数位の方々がまだ行方不明とか関係者のご心痛はいかばかりかとご推察申し上げます。
今回の災害は地震だけでなく、それに続く大津波と原子力発電所の故障により放射能漏が発生したとか、そのどれも一つでも大変な災害なのに三つも重なってしまったとは本当に大変なことと思います。
私はNHKのテレビは観ていません。朝起きて丁度6時にこちらのテレビをつけますと臨時ニュースで(約3時間後)地震のゆれと津波の模様が放映され、定時ニュースでくわしく知らせると言って切れましたので他のニュース番組を多く放送するチャンネルに入替えると、次から次に関連ニュースが放映されていました。ほとんど一日中テレビの前を離れることができませんでした。その日のうちに70数カ国が何らかの援助を日本政府に申し込んだと伝えました。
その後街を歩いていると何人かの見知らぬブラジル人にそれに関した言葉をかけられました。次の週の水曜日の夜のサッカーの試合にサンパウロ市の名門チームは、ゴール裏の観覧席の下段に「頑張日本」の横断幕を掲げて、ユニフォームの背番号の下にカタカナで「フォルサ ジャポン」(意訳するとやはり「頑張日本」となるでしょう)と書いて試合をしていました。これも一つの応援だと思います。
こちらの日系人もすぐに立上って追悼法要を執り行い、多くの団体が義捐金を集めております。又百人位の日系人が集まると募金が始まるという状態です。
これだけいためつけられての復興は大変だろうと思います。日本には過去百年位の間にも関東大震災、第二次世界大戦後の荒廃、神戸大震災と多くの困難に打勝ってきた歴史があります。ノウハウがつみ重ねられています。
資金や資材、特殊な専門家など海外から提供されたものは大いに使い、今の日本には労働力は余っているとか、それを最大限に使い復興に努めて下さい。日本人には底力というものがあります。それを見せつけて下さい。
遠い海外からは声援を送るだけですが、日系人ばかりでなく世界中の人々が応援しています。
不死鳥よ 蘇れ!
ゴール裏の「頑張日本」の横断幕めがけとびこむ励ましのゴール