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リオ市スラム街に料理店=UPPも厨房に住民60人雇う

ニッケイ新聞 2011年4月26日付け

 平和駐留部隊(UPP)の配置で治安が安定したリオ市のファヴェーラ(スラム街)では、八つのレストランが住民などの食事を保証していると、24日付エスタード紙が報じた。
 同紙が訪問した八つのレストランでは、リオ市では珍しく、味が良く、量も豊富な食事を、7レアルからという破格値で食べることができる。
 リオ市コパカバナ区のラデイラス・ドス・タバジャーラスにあるロメロ・アルヴェス・モレイラさんの店は、美味しいバイアン・ドス・ドイスで知られるが、看板もなくシンプルな店なため、料理を食べたい人は、ファヴェーラ内で緑色の黒板にチョークで書かれたメニューを見つけるか、道端などで住民に聞かなければいけない。
 UPPについてのドキュメンタリーを作成したセルジオ・ブロッチ監督は、撮影中に良くファヴェーラ内で食べていたため、コミュニティ内のレストラン一覧を含む、カリオッカの道端グルメガイドの作成を思いついた。セルジオ氏は、「最近のスラム街観光は、博物館に行くようなもの。観光客が増えて食事をし、カイピリンニャなどを飲めば、もっと注目を引くようになる」と述べ、「清掃の必要な店などもあるが、美味しい食事も観光への道の一つ」だと、説明した。
 モーホ・ダ・プロヴィデンシアのUPP司令官グラウコ隊長は、社会工業サービス(Sesi)と契約し、住民60人をUPPの厨房で働かせて仕事を覚えさせる計画もあると述べている。