ニッケイ新聞 2011年5月3日付け
1日に行われた2011年度サッカー・リオ州選手権決勝は、赤と黒のチームカラーで知られるフラメンゴがPK戦でヴァスコを下し、32度目のリオ州チャンピオンに輝いたと、2日付エスタード紙が報じた。
PK戦ではヴァスコ選手のエラーにも助けられて優勝を決めたフラメンゴは、優勝と同時に州選手権後半戦優勝者に授与されるタッサ・リオ(リオ州杯)も獲得。今年最初の4カ月と1日の間に、グアナバラ杯と合わせ、3つのタイトルを獲得した事となる。
州内最大のライバル同士の争いとなった決勝戦はエンジェニョン・スタジアムで行われ、前半、後半と両チーム無得点。引き分けとなり、PK戦へと持ち込まれた。
PK戦では、ヴァスコのベルナルド、フェリッペ・バストス、エルトンの3選手がPKを外したため、フラメンゴは4人目のチアゴ・ネーヴェスが3点目を入れた時点で3対1となり、フラメンゴの優勝が決まった。
リオの夜は赤と黒に染まり、チームのメンバーはエンジェンニョンの芝生の上へと飛び出し、歌い踊り、優勝を祝った。
フラメンゴのキャプテン、ロナウジーニョは、「本当に素晴らしい。ブラジルにはフラメンゴでの優勝を目標に帰ってきた。この素晴らしく熱狂的な観客に何をどう言えばいいか分からない」とコメントした。
2002年ワールド・カップでの世界タイトル獲得に中心的な役割を果たしたエースの時代とは異なるものの、ロナウジーニョはパスからドリブル、ゴールとフラメンゴを助け、リーダーシップでチームを一致団結させた。
チーム監督のヴァンデルレイ・ルシェンブルゴ氏は、「彼は最高だ」と発言している。
ルシェンブルゴ氏は昨年のミナス州選手権をアトゥレチコで制し、2006年、07年と2年連続でサントスをサンパウロ州選手権チャンピオンへと導いた人物。フラメンゴがリオ州杯を獲得したのは今回で8回目。
一方、試合が始まる前には、リオ都市圏内各地で両チームのファンが衝突し、軍警はリオ市西部カンポ・グランデ区で腹部を撃たれたフェルナンド・コヘイア・ゴメスさん(18歳)の死亡を確認した。
ファン同士の衝突で入院中の患者は少なくとも5人おり、17人負傷、逮捕者約100人を出したニテロイ市での衝突で腹部に被弾したフェルナンド・マシャード・モンテイロさん(23歳)は瀕死の重体だという。