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W杯の警備担当者決まる=連邦警察署長のボテリョ氏=法務省内に新しい機関を設置

ニッケイ新聞 2011年5月7日付け

 ジウマ・ロウセフ大統領が、2014年のワールドカップ(W杯)の警備担当に連邦警察のジョゼ・リカルド・ボテリョ警部を任命することを決めたと、6日付フォーリャ紙が報じた。
 インターポールのブラジル代表でもあるボテリョ氏は、W杯での対テロリスト対策を指揮し、約16億レアルの予算の管理を任せられる。
 スポーツ省のオルランド・シルヴァ大臣と法務省のジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ大臣との合意により、法務省に大型イベントのために新設される特別局の長として就任する。
 メガイベントの治安維持に関する事柄は今まであまり取り上げられていなかったが、政府は、今後数カ月間、時間をかけて対応策を検討するつもりでいる。
 予算の16億レアルは、警備用資材の購入や警察官の訓練などのために投資される。今回の資金は2010年の南アフリカ杯の時に投資された額の倍に相当する。
 オルランド・シルヴァ大臣は、5日のラジオ番組『Bom dia Ministro(おはよう、大臣)』で、新しい機関設置について、「現在ブラジルでは、法務省がセキュリティの問題を指揮しているが、2014年のW杯では、法務省の中にセキュリティ問題のみを指揮する新たな機関が設けられる」と述べている。
 シルヴァ大臣によると、新しい機関は軍や試合の行われる州の州警察と共に働くという。また、トレーニングのため、専門家などの国際交流が行われる予定。
 大臣は、セキュリティ問題以外にも国内空港の近代化などにもついても話しており、W杯向けの投資は官民合わせて470億レアルに達し、雇用創出は70万を見込んでいるという。
 シルヴァ大臣は、16年のリオ・オリンピック運営組織についても「今はまだ検討段階だが、ジウマ大統領は組織の長に元中央銀行総裁のエンリッケ・メイレレス氏を指名しており、組織の概要も6月までに決まる見込みだ」と説明した。