サンパウロ市南部で電撃誘拐=企業家2人が襲われる=被害者の車を使い連続犯行
ニッケイ新聞 2011年5月14日付け
12日早朝、サンパウロ市で企業家2人が電撃誘拐(セクエストロ・レランパゴ)され、被害者の1人は走行中の車から放り出され、誘拐犯の1人は警察官によって撃たれたと、13日付エスタード紙が報じた。
最初に事件に巻き込まれたのは29歳の設計士P・H・M氏で、朝7時頃、会議に出席するためサンベルナルド・ド・カンポ市からジャバクアラ方面に向かう途中のエンジェネイロ・ジォルジ・コルビジエル大通りで携帯電話が鳴り、応対するために道路際に駐車した際、クレニウトン・ドス・サントス・レオナルド容疑者とルアンと名乗る男の2人組に拉致された。犯人らは45口径の拳銃を所有していた。
犯人らはM氏に助手席へ座るよう指示し、1人が運転。犯人らはM氏からクレジットカード3枚とデビットカード1枚、を奪い、全ての暗証番号を聞き出した後、一部の経路ではM氏に目をつぶるようにと指示した。
途中、犯人らはバイクに乗った別の2人と合流した。M氏は、「犯人らはバイクの2人に何か食物を持ってくるよう頼んでおり、私にもパステル・デ・ケイジョをくれた」と述べている。
約1時間半街中を走ったあと、犯人らはモルンビー区カステリャノ通りで車のトランクから物を取り出していたR・C氏(56)も拉致。M氏によると、「後部座席にいた犯人が何かを尋ねるふりをし、C氏が振り返ったところに拳銃を突きつけ、車内に入るよう命じた」という。
犯人らにカード類を奪われたC氏は動転し、暗証番号を思い出せなかったため、苛立たった犯人らが態度を豹変。家族も襲うと脅したりした。
一方、2人目の被害者が拉致された現場を見た目撃者が、軍警に通報し車のナンバーを教えたため、巡回中の軍警が犯人と人質が乗った車を発見し、追跡が始まった。
警察の追跡に気付いた犯人らは、走行中の車からC氏を放り出し、8台の車や自転車1台と衝突しながらカンポ・リンポ区まで逃走。4本のタイヤがパンクし、電柱にぶつかって停止した。
犯人の1人は発砲しながら逃げようとしたため、軍警に撃たれて病院に運ばれた。もう1人の犯人も逮捕されたが、バイクの2人組は身元が判明していない。車から放り出されたC氏の容体は報告されていない。
今回のように同一犯が複数の場所で被害者を襲う電撃誘拐は初めてではなく、11日にもサンパウロ市内4区で4人を連続拉致する事件が発生。軍警によると、複数の被害が出た電撃誘拐は、ここ15日間で3件目だという。