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ニッケイ新聞 2011年5月20日付け

 イグアッペ入植100周年の委員長を務める山村敏明さんは1954年に12歳で移住した。一家が戦後はじめてのレジストロ入植者だったそうで、初めの頃は戦前からの移住者に日本の戦勝、敗戦について聞かれたという。副委員長の金子国栄さんも59年の戦後移住者。「人通りが少なくて、西部劇のようだった」と町の風景を思い出す。同地を出た人の中には、苦労の思い出があってその後訪れていない人もあるだろう。「だから今度は来て、新しいレジストロを見てほしい」、2人はそう思いを語っていた。
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 イグアッペ入植100周年委員会では現在ロゴマークを募集している。今月31日で締め切り、6月上旬には決定する予定だという。実行委員会の山村、金子両氏は「プロ、アマチュアを問わない。まだ日数があるのでぜひ送ってほしい」と呼びかけている。応募作品は締め切り後から、レジストロ文協で開催中の日本文化週間で展示される。応募についての問い合わせは同文協(電話13・3821・2865)まで。
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 今日20日の晩、レジストロで宮下和夫・響ファミリーによるショーが行なわれる。同地文協会長の金子国栄さんによれば、「日本人による公演は滅多にない」。そのせいか会場となるHANGARの賃貸料、ポスターなどの印刷物も企業側の好意で無料になったというから地元を挙げての公演になりそう。困ったのは、町に5、6台しかないピアノ。古いものしかなく、こればっかりはサンパウロから借りることにしたのだとか。