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4月の税収は月間新記録=前年同月比で10%増=経済減速の兆候も僅かに=物価抑制効果は如何に?

ニッケイ新聞 2011年5月21日付け

 金融取引税(IOF)の引き上げや消費に引っ張られた経済過熱の影響で、4月の税収が851億レアルを超え、4月としての月間記録を更新したと20日付エスタード紙が報じた。

 4月の税収が851億5千万レアルに達し、4月としては過去最高との数字は、19日付エスタード紙の、第1四半期の景気は好調との記事を裏付ける内容で、1〜4月の三半期の税収も、3113億5千万レアルの新記録だった。
 4月の税収は3月までの経済の動きを反映したもので、工業界の活動や資本財販売ならびにサービス業が3月に減速傾向を示したとされてきた事からいけば、インフレ調整後の比較で前年同月比10・34%増、3月比でも19・05%増との数字は、予想外の増収といえる。
 財務省によれば、4月の税収増は、IOFが前年同月比25・78%増となった事や国内消費が相変わらず好調である事などの反映だ。
 5月上旬のIOF収入は2億2400万レアルで、国外からの投資へのIOF課税率を2%から6%、個人向け課税率を1・5%から3%に引き上げる前の4月上旬の2億2200万レアルとほぼ同じなのは、個人融資などの利用が減り始めた証拠と見られている。
 一方、第1四半期の経済は活況で、国内総生産は年率換算で5・2%に相当する成長を遂げた事は、インフレ調整後の第1四半期税収が前年同期比11・96%増という数字にも表れているが、ここで心配されるのはインフレの高進だ。
 昨年末以来、経済閣僚が預金準備率やIOF課税率、政策基本金利(Selic)の引き上げを繰り返してきたのはインフレ抑制のためで、一部の市場関係者からは、第1四半期の経済成長が年4・5%との予想以上の活況であった事は、インフレ抑制効果が期待したほど出ていないからとの見方も出ている。
 財務省側は、これに対し、第1四半期税収は前年同期比11・96%増だったが、4月までの第1三半期税収は前年同期比11・51%だから、税収面から見た経済は減速傾向を見せ始めていると説明。
 工業活動や資本財の販売、サービス業が既に減速し始めたようにその他の部門も減速するから、インフレも徐々に沈静化するというのが財務省側の見方だが、第1四半期の経済の動きなどから見て、Selicの引き上げはまだ1〜2回続くとの見方は一般的だ。
 ブラジルが国際的な金融危機から思いの他早く回復した原因の一つは国内消費の過熱だが、今後も雇用と所得を維持しつつインフレなき経済成長を遂げるための消費抑制策として何を行うかは、明確には言及されていない。

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