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パウリスタで『大麻の行進』=禁止令受け名前変更で実行=機動隊と衝突し10人が軽傷

ニッケイ新聞 2011年5月24日付け

 サンパウロ市パウリスタ大通りで21日に行われた『大麻の行進(マルシャ・ダ・マッコーニャ)』で約1千人の参加者が軍警と衝突し、少なくとも2人が逮捕され、警察署に連行されたと、22日付エスタード紙が報じた。
 20日にサンパウロ市の裁判所によって禁止された『大麻の行進』は、『表現の自由のための行進』と名称を変え、パウリスタ大通りのサンパウロ美術館(Masp)前からセントロのドン・ジョゼ・ガスパル広場に向かって行われた。
 現場には行進によって地域交通に支障が出ないようにと機動隊が呼ばれていたが、学生のアレックス・ソアレスさん(21)がMaspの壁に落書きして逮捕されたのをきっかけに、催涙ガスやゴム弾が使われるような騒動に発展した。
 ジャーナリストで行進の主催者の1人、ペドロ・ノゲイラさんによると、団体は参加者に対して大麻について弁明しない事と、破壊行為などを行わないようにと頼んだというが、「全員をコントロールするのは無理」と話している。
 また、ノゲイラさんは、「どの抗議でも警察側は抗議参加者と車線を分離して抗議を整理し、サポートしてくれるはずだが、彼らと話をしようとしたら催涙ガスを投げてきた」と述べており、警察側の行動が不適切なものだったと指摘した。
 また、学生のジューリオ・デウマントさんも、デウ・ヴェッチオ隊長に、なぜ機動隊がこのような行動をとっているのか質問した所、逮捕されたと話しており、彼らは行進をバイクなど使ってサポートすると約束していたと説明した。
 ヴェッチオ隊長は、機動隊は参加者からの暴力に対抗したものと話しており、「彼らは薬物使用に関して弁明するプレートや看板を持っており、裁判所の命令に従わなかった」と述べている。
 機動隊との衝突で参加者10人が軽傷を負っており、警察は報道関係者が警官や市警備隊員に暴行された映像の解析などを約束。警察署へ連行された人たちは夕方過ぎには釈放された。

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