ニッケイ新聞 2011年5月26日付け
大相撲5月技量審査場所で、31年ぶりの初入幕9連勝を記録、10勝5敗の成績で勝ち越しを決めた魁聖(24、三世)が敢闘賞に選ばれた。
初の三賞入賞、場所後の白鳳の優勝パレードで旗手を務めるなど、八百長問題など暗い話題の多かった角界に新風を吹き込んでいる。
こうしたブラジル出身力士の快挙にコロニアでは、祝賀ムードが盛り上がっている。
ブラジル相撲連盟(篭原功会長)は、今月22日に会議を開き、魁聖の帰伯に合わせて祝賀会を開催することを決めた。
会議に出席した魁聖の父一郎さんが「今は親分の魁皇と一緒に日本各地で義捐金集めや被災地の慰問に回っており忙しい。7月場所後に一度、ブラジルに帰るのではないか」と話したことから、8月を目処に祝賀会を準備するようだ。
日本では通常500人規模で行われるが、籠原会長は、「ブラジルで初の祝賀会にはもっと多くの人が集まるはず。共に土俵で汗を流した仲間や、彼に憧れているコロニア力士も沢山いますからね」と意気込む。
祝賀会開催に合わせ、化粧まわしの贈呈も決まった。製作は日本。リオ・コルコバードのキリスト像、コーヒー豆をあしらうという。
篭原会長は「急ピッチで進めなければ。制作費は約200万円。魁聖を応援しているコロニアの皆さんの協力もお願いしたい」と話している。
歓迎会などに関する問い合わせは籠原(11・5522・0950)まで。