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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2011年5月28日付け

 伊のベ首相は、少女買春で起訴され、米のシュワ前知事は、隠し子の「秘密」がばれてケネディ家のご夫人が立腹し離婚となり、マスコミは大騒ぎ。そんな艶かしいニュースの最後?を飾りIMF(国際通貨基金)のストロスカーン専務理事が、高級ホテルで女性に性的な暴行をしたとNYで収監され—と、これまた新聞がおもしろおかしく書き立てTVはやいのやいのと放映し、読者と視聴者は大喜び▼あまりの厳しい批判に、専務さんは辞表を提出し、莫大な保釈金を支払い拘置所からは出たが、これからの裁判の行方が見物であり、敏腕記者の筆の見せ所である。が、その昔は—政界や財界など著名な人物についてマスコミには「臍から下の話は禁句」のような誓約があり、もっぱらイエローペーパーの雑ネタ視されたものである。それに—日本の世間も、女遊びは男の甲斐性の見方が強かった—そんな気もする▼故鳩山一郎を政権にと活躍した故三木武吉は、戦前からの政治家だが、戦後の選挙で対立候補が「三木には妾が1人いる」と非難演説すると、三木は少しも騒がず「私は妾が4人います。今も平等に付き合っています」と語り、自らの恋愛?談義を披露し、聴衆の大喝采を浴びトップ当選。あの鳩山前首相も、女性が大好き▼と、こんな浮いたエピゾードは嫌になるほど多い。あの米特殊部隊に銃殺された回教の過激派ラディンは、4人の妻がおり、20数人の子沢山ながら、我らが将軍・徳川家斎は側室40数人に子ども55人の粗製濫造であり、怪物ラディンもとてものほどにかなわない。(遯)