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森林伐採はサンパウロ市内でも=4カ月で1万2千本切り倒す


ブラジル国内ニュース

ニッケイ新聞 2011年6月1日付け

 世界でも緑の少ない都市サンパウロで、1月1日〜4月30日に切り倒された木は1万2187本と5月29日付エスタード紙が報じた。
 サンパウロ市当局によると、今年始めの4カ月間で失ったのは、約1万5千本の木があるイビラプエラ公園一つ分に相当。
 5・1%にあたる621本は枯死していたが、残りは、ビルや集合住宅建設、基幹構造工事のためか、個人申請に基づく伐採。本来なら切り倒した木の数以上の植樹が要求されるが、実際には、伐採後の植樹の有無などを管理する機関はなく、街の緑は減る一方だ。
 マルジナル・チエテ拡張工事や高層建設流行のモルンビー区など、伐採前に植樹や移転が指示された事も多いが、ピニェイロス区ラルゴ・ダ・バタタでは植樹された苗木が50センチにもならないうちに枯れ、マルジナル・チエテでも掘り出す時や移植作業でだめになる木が続出した。
 法令無視の無計画な伐採で鳥の飛来が減り、洪水や土砂崩れも増えるなど、身勝手な行動で憩いの場や潤いをなくすのはサンパウロ市と市民である事に気づく時が来ている。

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