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ATMの窃盗防止対策=ピンク色の紙幣に注意を
ニッケイ新聞 2011年6月2日付け
中央銀行(BC)では1日から、現金自動預け払い機(ATM)を狙った強盗事件多発で、紙幣盗難防止装置によって着色した紙幣の代償を止めると同日付フォーリャ紙が報じている。
紙幣盗難防止装置とは各金融機関やガソリンスタンドなどに設置されるATMに内蔵されるセキュリティシステムで、犯罪者による意図的な電源切断や破壊行為を検知すると機械内部にある現金にインクを塗布又は噴霧し、盗難紙幣として判別できるようにすることで市場での使用を不可能にするというもの。
同装置によってマーキング(着色)された紙幣は、紙幣全体または一部側面がピンク色に染まっている。
ATMから引き出した紙幣が着色していた時は銀行に申し出ることが必要で、交換してもらえなかった場合、警察で調書を作る必要がある。中央銀行管理局アウタミ・ロペス理事は「ATMの窃盗事件で着色した疑いがある紙幣は受け取らないように」と勧めている。
サンパウロ州では年明けからATMを標的とした現金窃盗事件が77件発生しており、大半は軍警も加わった4つのギャングによるもので、爆薬を使った犯行が多い。警察によると、4つのギャングは約100人の犯罪者で構成されており、内26人は軍警という。
大サンパウロ圏では5月30、31日にかけて同種の窃盗事件が少なくとも4件発生しており、警察はギャングの一味の疑いがある7人を逮捕した。内4人は軍警で、1人は元軍警。
警察によると、逮捕者の中には、軍警のジョアン・デ・オリヴェイラ容疑者と、アンドゥレ・レイテことアンドレジーニョの2人のギャングのリーダーが含まれているという。