ニッケイ新聞 2011年6月2日付け
14年のサッカーW杯開催を前に国内主要空港の民営化が発表され、サンパウロ州のクンビッカとヴィラコッポスならびにブラジリアの3空港の入札規定は12月発表の予定と1日付伯字紙が報じた。
W杯開催は07年に決まっていながら、競技場や空港その他の整備が遅れている事は周知の事実で、5月31日に行われた開催地の知事や市長を集めた会合で発表された空港民営化も、空港整備を加速化させるための一助といえる。
民営化に伴い、空港運営業務や拡張工事などの責任の51%が、国内または外国籍の民間企業の手に委ねられる事になっており、残り49%は空港インフラ業務公社(Infraero)が統括責任を負う。
オルランド・シウヴァ・スポーツ相は、空港が飽和状態になっている事は皆が認めており、民営化は、W杯に向けた工事の加速化のため以上に、現在の問題解決のために不可欠だと説明。ルーラ前政権で決められた拡張工事費の支出は維持されるとしている。
Infraeroの役割などが明確にされてないと懸念する専門家もいる一方、決断が遅すぎる位だと見る向きもある空港の民営化。前記3空港の次は、リオのガレオン空港とミナスのコンフィンス空港が対象となる見込みだ。