ニッケイ新聞 2011年6月4日付け
【リオ共同】東日本大震災の被災地を応援し復興を祈願しようと、海外最大の日系人社会があるブラジル全土の少なくとも24都市で4月17日、和太鼓団体が一斉に同じ曲目を演じるイベント「がんばれ日本!」が行われた。
ブラジルには移民した日本人の子孫約150万人が暮らす。日系人社会の震災支援活動は盛んで、最大都市サンパウロの日系団体は、集まった寄付金の一部約1億円を被災地に送金。和太鼓や生け花などの伝統文化は若者にも継承され、日系人以外にも愛好者が多い。
東部サルバドルの和太鼓団体「和同」が3月末「義援金や物資以外にも、体を使って日本にメッセージを送ろう」とインターネットなどで呼び掛け、サンパウロや首都ブラジリア、各地方都市の計33団体が賛同した。
有数の観光地リオデジャネイロの団体「リオ日系太鼓」は演奏後、約200人の観客らと共に「頑張れ日本」と大きな声でエールを送った。リーダーの日系3世マリオ・マツモトさん(53)は「太鼓の響きと応援の気持ちが日本に届けばうれしい」と話した。