ニッケイ新聞 2011年6月7日付け
サンパウロ市の日本食レストラン「雅」では新メニュー「ピラルクのしゃぶしゃぶ」(60レアル)を始めた。ブラジル独自の食材を使った伝統的和食として注目を集めそうだ。
ピラルクはアマゾン河流域に主に生息し、世界最大の淡水魚として知られ、水族館でも人気がある。通常は3メートルほどだが中には5メートル級のものもいる。進化の過程において1億年前からほとんど姿を変えておらず、〃生きている化石〃とも言われている珍しい魚だ。
以前からリベルダーデの日本食店では味噌焼きなどで提供されていたが、「しゃぶしゃぶ」は雅独自の新メニューだ。
通常の魚ならお湯を通すとほぐれそうだが、ピラルクはまるで鶏のささみのような適度な固さがあり、魚とは思えない食感が楽しめる。養殖なので脂ものっており、出し汁のはいったポン酢をつけて食べると独特の旨味が口に広がる。
丹下セツ子さんは「初めはみなさんエッという顔をされますが、食べてみるとなるほどと納得され、美味しいと言われますよ」とお薦めする。
好評につき鰻丼コースも鍋の特別サービス(カキの土手鍋、ちり鍋、寄せ鍋)も60レアルで継続中。場所はパウリスタ大通り854番、トップセンタービル1F。問合わせ(電話=11・3289・4708)。