ニッケイ新聞 2011年6月10日付け
大サンパウロ市圏サンカエタノ・ド・スル市で9日、橋から落ちた路線バスに都電(CPTM)電車が衝突という事故が起き、15人が負傷と同日付各紙サイトが報じた。
事故が起きたのは朝9時半ごろ。乗客22人を乗せ、サンカエタノ市からサンパウロ市に向かうEMTUのバスが、フェリッペ・カマロン街とピラチニンガ街を繋ぐ橋の上でコントロールを失い、ガードレールを突き破って、5メートル下のCPTMの線路上に転落した。
サント・アンドレー市との境に近く、ウチンガ〜サンカエタノ駅間に位置する現場には、リオ・グランデ・ダ・セーラ方面行きの電車が接近中。電車の運転手はバスに気づいてブレーキをかけたが、止まりきれず、バス前面部にぶつかった。
事故の知らせを受け、21台の消防車両やSAMUの救急車、軍警のヘリコプター4機などが出動し、バス乗客らの救助作業に加わった。
市保安局の発表によると、負傷者は15人で、頭蓋骨骨折や肺の損傷を起こしたバスの女性運転手ら2人が重体。残り13人はバスの乗客で全員軽傷。電車の乗客には怪我はなかった。
目撃者の証言によると、転落したバスは事故の直前に別の車両に接触されており、接触した車両の運転手は、現場で市警の到着を待っていたという。CPTM10号線は、この事故のため一時運行を停止したが、11時半ごろには事故車両の撤去を完了。運行は同日中に正常化している。