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バスに轢かれ企業家死亡=サイクリング中の交通事故=現場に愛好家が集まりデモ

ニッケイ新聞 2011年6月15日付け

 企業家のアントニオ・ベルトルッチ氏(68歳)が13日早朝、ピニェイロス区のパウロ・6世大通りへと続く交差点をサイクリング中にバスに轢かれて亡くなったと14日付フォーリャ紙などが報じている。
 サイクリング経験豊富で自転車に情熱を持っていたイタリア人のベルトルッチ氏は、シャワー・メーカーのグループ・ローレンゼッチの株主と取締役会長で、家族によると、彼はほぼ毎日、自転車で同じルートを走っていたという。
 同日夜には約60人のサイクリング愛好家が事故現場に集まり、彼の死を悼み、自転車専用道路の増設を求めるプレートなどを持ってデモを行った。信号機には、企業家の死を象徴し、白く塗った自転車『ゴースト・バイク』も掲げられた。
 交通技術公社(CET)によると、サンパウロ市では、自転車走行中に交通事故に遭って死亡した人はここ2年間で110人。今年の死者数はまだ出ていないが、交通技術公社は2009年8月に導入された自転車専用道路によって、2009年には61人だったサイクリストの死者が2010年には49人に、19・7%減ったという。
 一方、市内のサイクリスト数は増加の傾向を見せており、地下鉄の調査によると10年前には16万2千人/日だった自転車利用者の数が2007年(最新データ)には30万5千人/日まで増加している。
 100万人もの人々が自転車を利用するデンマークのコペンハーゲン市では2009年に6人の死者しか出していないが、公共交通全国協会(ANTP)のアイルトン・ブラジリエンセ会長は、「サンパウロには自転車に乗るといった文化もなく地形もない。ましてや専用道路もない。ヨーロッパとは異なった状況だ」と述べ、人々の自転車促進に反対だと明言。同会長は自転車専用道路の建設の前に、運転手やサイクリストを教育し、文化を変える必要があると話している。
 サンパウロ市が2012年までに完成を予定している自転車専用道路は全長522キロメートルになるが、現在完成しているのは7%の35・7キロメートルのみ。

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