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出版=バウルーの酒井祥造さん=旅行記『歌と共に歩く』

ニッケイ新聞 2011年6月17日付け

 サンパウロ州バウルー在住の酒井祥造さん(84、北海道)が旅行記『歌と共に歩く』(257頁、日伯グラフィックス)をこのたび刊行した。
 チリ、パタゴニア、パンタナールへ旅行したさいに書き留めた日記や短歌をもとにまとめた。
 開拓時代や農作業をテーマにした「70年の農日記」「開拓の歌」ほか、随筆、家族の写真なども盛り込んだ。
 「歌を詠むことで単調な農作業、儲けの少ない農経営でも希望を失わず楽しく生きてこれた」と酒井さん。短歌歴は30年を超える。
 現在でも月平均20冊の本を読み、傘寿を超えてスカイダイビングに挑戦するなど気力、体力ともに旺盛だ。「人生のなかで今が一番健康で幸せ」というお達者ぶり。
 昨年上梓した『訪日の旅』の旅行に同行し、現在プロクラドーラとして活躍する孫娘パトリシアさんが今回の出版費用を負担した。
 「日本語は読めないのに…自分ほど幸せなものはいない。嬉しいことです」と顔をほころばせ、「関心のある人に是非手に取ってほしい」と話している。
 入手希望の方は本紙編集部(11・3208・3977)、句集、歌集、小説、自分史、旅行記などを出版したい方は日伯グラフィックス(11・3208・4863)まで。