ニッケイ新聞 2011年6月18日付け
サンパウロ市地下鉄公団(Metro)が16日、イジエノポリス区住民の抗議で予定変更を迫られていた地下鉄6号線(橙色)アンジェリカ駅の建設場所が決まったことを発表したと17日付エスタード紙が報じている。
駅の正式名称はアンジェリカ・パカエンブ駅となり、セアラ通りとバイア通りに挟まれたセルジッピ通りに建設される。出入口は三つで、一つ目はバイア通り、二つ目はパカエンブ競技場付近、三つ目はアルマンド・アルバレス・ペンテアード大学(Faap)付近となる予定。
5月には建設場所変更で地域の住民たちをひいきしていると抗議された地下鉄公団だったが、変更は技術面によるものと説明している。
同公団は、新しい駅は地下に建設され、三つの出口も出入口があることを示す看板を設置する程度で、当初の予定よりもシンプルな作りにすると説明している。
地下鉄公団のマウロ・ビアゾッチ計画部長によると、同駅のプラットホームは地下30メートルと普通の地下鉄の駅より深い場所への建設となり、工費が余分にかかるため、建造物をシンプルなものにするのはコスト削減のためだという。
同公団の計算によると、アンジェリカ駅の利用者は1日あたり約2万9090人と推測されており、当初の計画で予定されていたアンジェリカ大通りへの建設よりも32%増える見込みだ。
この試算結果は、技術的な理由による変更であることを示すために発表された。6号線の基本計画は10月までにまとめられる予定。