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イタリア人作家が来伯拒否=『姉妹』都市協定も中断へ
ニッケイ新聞 2011年6月30日付け
イタリアの作家アントニオ・タブッキ氏(67)が28日、7月6日〜10日にリオ州パラチ市で開催されるパラチ国際文学祭(Flip)への参加を、両国の懸案となっているバチスチ氏の件に抗議する形で拒否したと29日付フォーリャ紙などが報じている。
タブッキ氏は2010年度の同文学祭への参加も健康上の理由で諦めていたが、今回はブラジルの最高裁判所が元政治犯ケーザル・バチスチ容疑者の身柄引き渡しを行わないとの判決を下した事を理由としている。
ヨーロッパでは新しいイタリア文学を代表する一人とされているタブッキ氏は、ブラジル文学にも精通し、シエナ大学でポルトガル語と文学も教えているが、ブラジルやフランスのバチスチ容疑者の亡命を認める立場を公的に批判している。
今年は9回目となるパラチ国際文学祭は、2003年から毎年パラチ市で開催されており、世界最大かつ重要な文学祭の一つとされている。
また、イタリアのヴェネト州サン・ポーロ・ディ・ピアーヴェ市は、ブラジル政府がバチスチ容疑者の自由を認めたことによる不快感を理由にサンタカタリーナ州アロイオ・トリンタ市との姉妹都市協定破棄を宣告した。ヴィットリオ・アンドレッタ市長は、「ブラジル政府の決断はイタリア国内に大きな衝撃を与えた。我々の市の近くでも彼が殺したといわれている人やその親族がいる」と述べている。
中断された姉妹都市協定は『gemellaggio』と呼ばれ、両市間の文化交流や公的資金を使った商業提携を許可するもの。バチスチ容疑者の件でブラジル都市との『姉妹関係』の終わりをほのめかしている市は、同市以外にも2市あるという。