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需要増える高齢者の介護者=高齢化の流れここにも=貧乏人の子沢山にも変化?=スラム街にも少子化の波

ニッケイ新聞 2011年7月5日付け

 少子高齢化が進んできているブラジルで、高齢者の介護をする人達の需要が増えていると3日付エスタード紙が報じた。ある程度地域に定着し学歴もある女性の出産率は市街地とスラム(ファヴェーラ)とで変化なしなど、ブラジルの人口構成は確実に変化しているようだ。

 全国的な長寿、高齢化傾向は、2000年に1450万人だった60歳以上の人の数が、2010年は29・27%増の205万人となった事からも明らかで、サンパウロ市では高齢者介護のための人材要請も増えている。
 サンパウロ市の場合、60歳以上の人の数はこの10年で97万人から130万人に25・23%増え、人口比でも9・3%から11・8%に増えているが、派遣会社への介護者要請は2倍かそれ以上の伸びを見せている。
 28歳までは乳母だったが、現在はイジエノポリスに住む88歳のマリア・セシリア・デ・メロさんの世話をしているジャナイナ・アラウジョさん(30)も、需要の高まりに応じて転職した人材の一人だ。
 2010年の国勢調査などの結果を基に、60歳以上の人が多い地域や子供が多い地域などをまとめた記事は、2日付伯字紙で報じているが、サンパウロ市のアウト・デ・ピニェイロス、ジャルジン・パウリスタ、ラッパ、ピニェイロス、コンソラソンは、60歳以上の人が人口の21%以上。
 サンパウロ市内には12歳以下の子供は0というビルも複数あり、ブタンタンやヴィラ・メデイロスには100歳以上の人が4人ずつなど、バイロ毎の集計には、思いがけない街の顔が表れる。 
 リオ市で60歳以上の人が一番多いのはコパカバーナで、一つのバイロに4万3400人というのは全伯一。人口比では29・7%だから、南大河州ポルト・アレグレのモイニョス・デ・ヴェントの34・2%には及ばないが、高齢者が多いのは、早い時期から家が建つなど、経済力がある地域が多いようだ。
 一方、リオのスラムやサンパウロ市でも貧しいとされる地域など、人口流入が多い地域では子沢山の家庭がまだ多く、リオの市街地に住む家庭の子供の平均1・7人に対しスラムでは2・6人。ただ、同市で就学年数9年以上の女性が産む子供の数は平均1・6人で、市街地でもスラムでも同じなど、収入と子供の数の相関関係は少なくなり、少子化傾向は広がっている。
 少子化にはテレビの連続小説の家族設定なども影響しているともいわれており、テレビがある程度普及し、教育年数も伸びてきた事が今後の少子高齢化に拍車をかける事も予想される。中国人が多いサンパウロ市の25・デ・マルソでは男性の割合が高く、大学が近く治安も良い所は女性の数が多いなど、地域特性に合わせた福祉や医療、治安体制作りも必要になってくる。

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