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金属労働者らがスト=輸入増で脱工業化懸念し

ニッケイ新聞 2011年7月9日付け

 大サンパウロ圏ABC地区の5大自動車産業(フォルクスワーゲン・ド・ブラジルとメルセデス・ベンツ、トヨタ、スカニア、フォード)の工場で働く従業員やサンパウロ市の金属労働者らが8日朝、自動車や工業製品の輸入増加が経済界に及ぼす影響を懸念してスト入りした。
 ABC地区の金属労働者組合とサンパウロ市の金属労働者組合が一緒になって輸入製品に対して抗議するのは初めてで、サンベルナルド・ド・カンポ市のメルセデス・ベンツ工場前でのデモのほか、アンシエッタ道でも道路封鎖を行った。
 組合によると、高い税金にレアル高が重なり、価格が上がった工業製品は、国際的な競争力をなくしてしまうという。ある分野ではすでにそれが起きており、国内製品が中国製などの輸入製品に置き換えられている。
 ABC地区金属労働者組合のセルジオ・ノブリ委員長によると、こういった輸入製品による国内産業の衰退は既に電気製品産業で見られ、国内の自動車産業にとっては大きな脅威だという。