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文協桜祭り=好天に恵まれ大盛況=1万2500人風情愛でる

ニッケイ新聞 2011年7月9日付け

 第15回文協桜祭りが2、3日にサン・ロッケ市の国士舘大学センターで開催された。主催者によれば、特に日曜は天候に恵まれ、両日で訪れた観客の数は約1万2500人と、昨年の約9千人を大きく上回った。
 約300本の沖縄桜とヒマラヤ桜は、6分咲きと見頃の時期に入っており、観客たちは木陰で静かに景色を眺めたり、散策しながら写真を撮ったりと、思い思いに鑑賞していた。
 今回初めて訪れたという岡村ミリアンさん(42、サンパウロ市)は、「こんなにたくさんの桜が咲いているのを見るのは初めて」と嬉しそうに話した。
 サン・ロッケ生まれだという古川晃カルロスさん(46、サンパウロ市)は、「今でも毎年、家族で見に来ています」と話し、家族そろって高台で景色を満喫していた。
 昼過ぎにはほぼ満席となったテント内の食堂には、コチア青年連絡協議会やマレットゴルフクラブ、ADESC(農協婦人部連合会)、各地の文協などが軒を連ね、寿司、てんぷら、焼きそば、パステルやドイツのソーセージなどが販売され、皆各国の料理に舌鼓を打った。
 テントの傍にはマレットゴルフや、国士舘だけで行われているというターゲットバードゴルフの体験コーナーが設置され、一度試してみようと観客が訪れた。会場でも折り紙や凧作りのワークショップが行われ、子供たちでにぎわった。
 また、文協は同センターに博物館や大学など新たな施設の建設を予定しており、設計を担当したマルコ・アントニオ・アルヴェス・ノセンチニさんによる模型を使った説明も同会場で行われた。
 舞台では、毎年訪れるという歌手の中平マリコさんが、「千の風になって」や、ポルトガル語で「fascinacao」などを歌い、優しい歌声に観客は幸せそうな表情を浮かべていた。
 イビウナ龍舞太鼓は迫力の演奏を見せ、客席からは大きな歓声が上がっていた。また同太鼓グループの生徒が通う日本語学校の教師、仲田えりかさんもゲストとして参加し、沖縄の三線を披露した。
 舞台では平田ジョー、伊藤カレンによるショーのほか、様々な民族舞踊も演じられ、ピーク時には立ち見が出るほど満席となった。
 2日の開会式には、文協の山下譲二副会長、エテルビーニョ・ノゲイラ・サンロッケ市議、西本エリオ州議員らが出席した。国旗の掲揚では観客も静かに国旗に着目し、共に君が代を斉唱した。