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盗難車との交通事故=奇跡的に助かった赤ん坊

ニッケイ新聞 2011年7月14日付け

 サンパウロ州グアルーリョス市で11日夜、警察が追跡中の盗難車が乗用車と衝突し、盗難車に乗っていた15歳少年と乗用車に乗っていた女性2人が亡くなったが、乗用車から投げ出された9カ月の赤ん坊は命に別状なしと13日付エスタード紙が報じている。
 11日午後6時頃、サンパウロ市北部で44歳の女性実業家が少年3人に襲われ、車(ホンダCivic)を盗まれた。通報を受けた軍警は午後11時頃、盗難車を発見し、3台の警察車両で追跡を始めた。
 追跡された盗難車は通りかかった乗用車と時速140kmで衝突し、乗用車に乗っていたナタリアさん(23)は即死、ラファエラさん(27)は搬送先の病院で死亡した。盗難車に乗っていた15歳の少年は即死し、共犯の12歳と15歳の少年は逮捕された。
 乗用車にはラファエラさんの生後9カ月になる息子も乗っており、事故の衝撃で車外に放り出されたが、奇跡的に軽傷を負ったのみで、命に別状はなかった。
 一方、9日早朝サンパウロ市イタイン・ビビ区で起きたカロリナ・サントス弁護士(28)が即死した事故では、事故を起こした高級車(ポルシェ)を時速150kmで運転していた技師、マルセロ・リマ容疑者(36)が12日、保釈金30万レアルを払い仮釈放となった。同容疑者は事故当日、アルコール検査を拒否していた。
 レイ・セッカ(飲酒運転禁止法)施行から約3年経つが、12日付エスタード紙によれば、高速道路での飲酒運転で罰則を受けた人が2年間で3倍に増えた。警察の取締り強化も一因だが、検査を受けた人は2倍だから、法の適用が曖昧で、真剣に考えない運転手が増えてきているようだ。