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小売大手の合併は暗礁に=ディニス氏とカジノ不合意
ニッケイ新聞 2011年7月14日付け
国内大手の大型小売店ポン・デ・アスーカルとカレフールの合併が暗礁に乗り上げ、アリビオ・ディニス氏も断念と13日付伯字紙が報じた。
ディニス氏指揮のポン・デ・アスーカルとカレフールの合併は、社会経済開発銀行(BNDES)も取り込んだ大型商談だったが、共同経営者であるフランス系カジノグループとの合意が得られず難航していた。
ディニス氏とカジノは1999年からポン・デ・アスーカルの金融部門を担うWilkesを共同経営しているが、2005年に10億ドルを投資し、2012年以降の同グループの経営権を得ていたカジノが、仏国内のライバル、カレフールとの合併をよしとするはずはなく、12日の経営審議会は商談拒否を全員一致で決定。
一方、直接関与するのはBNDESparだが民間大手の合併に公的資金投入と批判されていたBNDESも12日、合意不成立と見て、手を引く事を決めた。
カジノが合意せず、BNDESも撤退、世論も反対と四面楚歌の状態では、ディニス氏も断念するしかなかったようだ。