ニッケイ新聞 2011年7月15日付け
県連主催『第14回フェスティバル・ド・ジャポン』(日本祭り)が15〜17日の3日間、サンパウロ市のイミグランテス展示場(Rod. dos Imigrantes, Km 1,5)で開催される。今年のテーマは『食と健康』。サブテーマを「甦れ美しき日本」と題し、東日本大震災からの復興を目指す元気な日本をアピールする。史上最多となる44都道府県が食のバンカを出店、お国自慢の郷土食が来場者を迎える。一部の県人会の取り組みを紹介する。
長野県県人会(北沢重喜会長)は、信州そばを初出品。日本から「伊那市そば打ち名人の会」の7人が、蕎麦包丁を持参して実演を行う。
同会は信州そば発祥の地、伊那市一円のそば打ち愛好家が93年に結成。会員66人(うち名人認定者36人)が日々研鑽を続ける。ドイツ、台湾を親善訪問、実演で好評を博している。
バウルーから取り寄せたそば粉7、小麦粉3の割合で製麺。500食限定で15レアル(17日のみ)。
「鯛の蒸し」が自慢の高知県人会(片山アルナルド会長)。鯛の背を開き、魚の切り身、海老、椎茸を交ぜたおからを詰め、2時間かけて蒸すものだ。木曜日から婦人部のメンバーが県人会館に泊りこみ、準備を行う。40レアル。
秋田県人会(川合昭会長)の稲庭うどんも注目だ。湯沢市から無償提供を受け、宮内庁御用達の高級手延べ麺30キロを振舞う。椎茸、鶏ガラ、昆布でふんだんに取る出汁のレシピも湯沢市が提供した。1杯20レアルで限定330食だ。
あんこう鍋は茨城県人会(小林操会長)。「捨てるとこなし」と言われるあんこう。頭と骨を煮込んだ出汁を味噌ベースで調製。ひれ、皮や内臓、切り身に白菜、春菊、シメジ、椎茸などの具が旨みを出す。栄養価が高くコラーゲンも多いため、美肌効果もあるとか。鍋は8レアル、スープのみは2レ。
山口県県人会(要田武会長)では「バリバリソバ」を販売する。
毎年派遣される県費留学生・研修生で構成される青年部メンバーが山口の麺料理「ばりそば」を再現したいと提案。
5年前から出店し、試行錯誤を続けてきた自慢の一品だ。麺は製麺所に特注。冷麦ほどの太さの麺を硬く揚げ、とろみをつけた具沢山の鶏ガラスープをたっぷりとかける。調理から売り子まで青年部が担当する。
◎
入場料は10レアル(前売り券8レ、65歳以上、8歳未満は無料)。開催日時は15日(金)正午〜午後9時、16日(土)午前10時〜午後9時、17日(日)午前10時〜午後6時。
午前8時半〜午後10時半まで、地下鉄ジャバクアラ駅と会場を結ぶ無料バスが運行する(徒歩15分)。駐車場25レアル。
詳細は県連(11・3277・8569)、HP(www.festivaldojapao.com)まで。