ニッケイ新聞 2011年7月28日付け
16日からリオデジャネイロ市で開催されていた第5回軍人オリンピックの閉会式が24日行われ、ブラジルが総合メダル獲得数で堂々の1位になったと24日付エスタード紙サイトが報じている。
ブラジルは有力なスポーツ選手を一時契約で国軍入りさせたりしており、同大会では、金45、銀33、銅36の計114個のメダルを獲得し、メダル獲得数で初の世界一となった。
16日の開会式にはジウマ・ロウセフ大統領や〃王〃ペレが出席しており、若い頃、国軍を代表して同大会に出場したことのあるペレが聖火台に火を灯した。
大会主催者によると、今回の軍人オリンピックは、アメリカ大陸の人だけが集まった2007年のリオ・パンアメリカン大会とは異なり、世界中の国々から選手を招待しているため、パンアメリカン大会同様又はそれ以上に重要なものになったという。しかし、入場券の無料配布にもかかわらず、観戦者は関係者が大半で、一般市民の観戦は少なかった。
ジウマ大統領は最近放送された週間ラジオ番組「大統領との朝食」で、今回の軍人オリンピックは2014年のワールドカップと2016年のオリンピックへの良き供えとなると述べている。今回の大会では、オリンピックでも使われる二つの施設(HSBCアリーナと国立射撃センター)で電力供給と音響の問題が指摘されたが、ブラジル射撃連合(CBTE)は5年後までに解決すると約束している。
一方、ジウマ大統領が26日、ペレを2014年のワールドカップの名誉大使に任命したと同日付G1サイトが報じている。
大統領がペレとスポーツ省のオルランド・シルヴァ大臣を官邸に招いて話合ったもので、ペレは「任命を受け入れずにはいられなかった」と述べている。彼はブラジルで開催されるワールドカップの宣伝を国内外で行う事になる。名誉大使としての仕事はボランティアで、報酬はない。
ワールドカップへの準備は各開催地でも始まっており、アマゾナス州マナウス市のショッピングセンターは25日、大会にあわせて提供されるメニューの品評会を開催。アマゾンを代表する魚「ピラルク」などを食材とし、味や色にも趣向を凝らした料理を味わった人々からは、フィールドで活躍する選手達を「大声で応援できるよう、観客も栄養つけなきゃね」と笑う声も聞かれた。