ヴィラ・マリアナ=未成年女子が集団強盗=週15〜20回の頻度で=歩行者や商店次々に襲う
ニッケイ新聞 2011年8月3日付け
サンパウロ市南部のヴィラ・マリアナ区では、青少年女子約15人のグループによる集団強盗(アラストン)が相次ぎ、地域の商店などの脅威になっていると8月1日付エスタード紙サイトが報じている。
同グループは、地下鉄アナ・ロザ駅周辺で集まり、商店街のドミンゴス・デ・モライス大通り700〜800番を中心に、歩行者や学校から出て来る学生、商店などを狙った窃盗や強盗を繰返している。
7月26日に開かれたヴィラ・マリアナ安全保障評議会(Conseg)の会合で、軍警指揮官のフラヴィオ・バチスタ大佐は、同グループは少なくとも15〜20回現行犯逮捕されていると報告。また、同評議会のドウグラス・メリェン・ジュニオル会長によると、警察がグループを現行犯逮捕し始めたのは2010年10月からで、捕り物劇は先週だけで3回あったという。
バチスタ大佐の話によると、彼女達は犯行時、服の下に拳銃を隠し持っているように見せているが、これまで拳銃が押収されたことはないという。「我々は法律に従って捜査を行っているが、11〜12歳の年少者の場合、逮捕して児童相談者へ連行しても、30分後には釈放され、再び路上で犯行を行う事になる」と述べている。
同地域のガレリア・パライゾの警備員によると、集団強盗はここ一カ月さらに頻度を増し、週に15〜20回起きているという。
被害を受けた商人の話では、彼女達は攻撃的かつ挑戦的で、商品を取り戻そうと追いかけていった店主に噛み付いたり蹴飛ばしたりという暴行例がある。メリェン会長によると、警察署に連行された青年女子が警察官を集団で引っかいたり、わいせつ行為を受けたように見せるために服を脱ぐと脅したりした例もあるという。
同地域では、ほとんどの商店がアラストンの被害を受けており、窃盗や強盗の被害届が後を絶たない。ラクラウジア・モダスの店長は、「集団で店に入ると、一人一人違うものを狙って盗み、素早く逃げていくため、手のつけようがない」と述べており、同グループが現れると、被害を避けるため、商店同士で連絡を取り合うと話している。