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YOSAKOIソーラン=「グルッポ・サンセイ」がグランプリ=6度目の栄冠飾る=全伯から16チーム参加

ニッケイ新聞 2011年8月3日付け

 「ハーッ」「せいや!」という気迫の掛け声、最後のポーズを笑顔できめ、声援と拍手に包まれる会場——。「第9回ブラジルYOSAKOIソーラン大会」(ブラジルYOSAKOIソーラン協会主催)が先月31日、サンパウロ市のヴィア・フンシャルで開催され、全伯から16チームが参加した。グランプリに輝いたのは、ロンドリーナの「グルッポ・サンセイ」。09年から連続3度目の栄冠を飾った。会場にはのべ5〜6千人の観客が駆けつけ、出場者の家族や友人らによる声援が終始響き渡った。それぞれチームごとに趣向が凝らされ、昨年に増して高水準の演技が披露された。

 今年は一段とレベルが上がった—。実行委員長を務めた浜崎マルセリーノ同協会会長を始め、関係者が口を揃えて言うほど、ブラジルのYOSAKOIソーランの水準が高まっていることが示された大会となった。
 振り付けや衣裳、小道具はもちろん、音楽も、お馴染みのものから独自に編曲を加えアレンジされたものが多かったという。YOSAKOIソーランの奥深さや魅力、チームの努力や探究の成果が遺憾なく発揮され、華やかに舞台を彩った。
 公演は正午と午後5時からの二部制で行われ、1階席と2階席はほぼ満席となった。
 開会式では浜崎会長があいさつし、前座としてアチバイアの「川筋清流太鼓」が演奏、気迫溢れる太鼓で会場を盛り上げた。
 初出場のベレンとブラジリアのチームを含め、ジュベニ—ル4チーム、アダルト12チームが参加、演技を競った。
 総勢40人で安定した演技を見せ、見事グランプリに輝いた「グルッポ・サンセイ」のリーダー、田中タチアーナさん(20、三世)は、「今回はシンプルさをテーマにした」と語る。
 豪勢で凝った衣裳が目立った大半のチームとは対照的に、明るい単色のTシャツで揃え、伝統的なYOSAKOIとは違った演出にした。「結果に驚いた」と言いつつも、「とても嬉しい」と笑顔を見せた。
 ジュニアの部で一位になった「トモダチ・デ・ビリグイ」は、「友達」と大きく背中に書いたオレンジ、紫色などの法被をまとい、「秋の風」をテーマに演出。
 キレのある踊りを見せたリーダー、鈴木エンリケさん(17、三世)は「7月は毎日練習した。とても満足しています」と、涙ながらに喜びを語った。
 入賞チームは以下の通り。【グランプリ】グルッポ・サンセイ(ロンドリーナ)、【アダルトの部】1位=サイキョウ・ヨサコイ・ソーラン(マリンガー)、2位=ムゲン・キョウダイ(パラナバイー)、3位=ワカバ・ヨサコイ・ソーラン(クリチーバ)。【ジュベニ—ルの部】1位=トモダチ・デ・ビリグイ(ビリグイ)、2位=ビリチバミリン日本語学校(ビリチバミリン)、3位=平成なるこキッズ(サンパウロ市)。