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東西南北

ニッケイ新聞 2011年8月4日付け

 米国議会が1、2日に負債上限額引上げなどを承認し、同国初の債務不履行は回避されたのに、2、3日の世界証券市場は軒並み下落の状態が続いている。ブラジルのボヴェスパは2日の指数が2・09%下落で終り、3日午後1時過ぎも2・92%下げて5万5639ポイント。同時点では米国のダウ・ジョーンズも0・87%下げていた。債務不履行はなくなったが、予想外に低い経済成長や雇用状況が明らかになった事でかき立てられた不安が、投資家や証券市場を揺すっているのが実態。ブラジル経済スタッフの対策も国外の動きに効果の程が左右されているが、米国が風邪を引くと世界が不調を訴える…。
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 南東伯への寒波到来は3日といわれながら、サンパウロ州南部では2日に降った雨で洪水や浸水の被害が出て6千人以上が避難生活中と3日付G1サイト。2日に寒波が来た南大河州のカシアス・ド・スルはマイナス10度を記録し、ポルト・アレグレの学校では約3分の1の生徒が自主休校。同州グラマドやカネラ、サンタカタリーナ州サンジョアキンなどは雪も降り、観光客を喜ばせた一方、イグアスの滝は入場お断り。時速95キロの強風が吹いて停電や家屋損壊が起きた地域もあり、自然の変化やその力は人間のコントロールが及ばない事を実感させる。風力発電や太陽光発電より原子力発電という人がいるが、本当に大丈夫?