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【第9回YOSAKOIソーラン大会】初出場チームも大健闘!=ブラジリア、ベレン

ニッケイ新聞 2011年8月6日付け

 大きな舞台で多くの観客を前に踊り、「緊張しました」と話すのは、今年初出場を果たした、ブラジリアのタグアチンガのチーム「喜翔楽」のリーダー、西川カミラさん(23、3世)。中西部では現在唯一のグループとして活動。08年1月に発足した。
 きっかけは、07年10月、大使館とブラジリア大学が、ロンドリーナから関係者を呼んで開催したYOSAKOIのワークショップ。「ブラジリアで広めたい」とする同大学の教授が、同地の日系団体から数人の若者を呼んだという。
 「面白そうだったので何人かで始めました」とカミラさん。2年前から練習に打ち込み、大会本番を迎えた。
 ピンクの法被が目を引く衣裳をまとい、踊りのテーマは「源平合戦」。男性陣は源氏と平氏を、それぞれ赤と青の衣裳で分かれて表現、女性陣は戦の悲しみを表現した。
 「やるからには徹底的にやらないと。歌の意味をきちんと理解して踊りたい」というカミラさんの熱意のもと、メンバーも歌詞の内容の理解に努め、練習に励んだ。
 チームのテーマだという「ソーラン天下、我らの手に」と書かれたTシャツが目を引いた。カミラさんが考えたという「喜翔楽」というチーム名の通り、「楽しいチームです」と晴れやかな笑顔を見せた。
 浜崎実行委員長が「初出場だが素晴らしかった」と目を瞠るのは、もう一つの初出場チーム、唯一北部から出場したベレンの「ユイ・ソーラン」。全員が非日系人で構成されたチームだ。
 「ずっとこの大会に出たかった」と語るのは、リーダーのカロリーナ・ロウレイロ・ベノーネさん(20)。学校で日本語の授業を受けている数人が、校内の行事で発表するため、4年前からYOSAKOIソーランの練習を始めた。
 興味を持った生徒が集まり、現在メンバーは16人。YOSAKOIソーランの指導を専門にしている嶌原まさ子JICAシニアボランティアの指導も一度受けたが、基本的にはビデオなどを見て練習を重ねた。
 背中に「大和魂」と書かれたオレンジ色の半被を羽織り、満面の笑顔で踊った。「自信はありましたが、他チームのレベルの高さに驚いた」と、良い刺激になったよう。