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在外就労者が次々帰伯=欧米の景気後退で失業=ポルトガルでは特に深刻

ニッケイ新聞 2011年8月10日付け

 2008年に起きた世界金融危機以降、ヨーロッパや日本で働いていた在外就労ブラジル人が帰国する傾向が年々強まっていると7日付エスタード紙が報じている。
 この現象は、国際機関やイタマラチ(ブラジル外務省)の注目を集めており、既に世界中の同大使館に対して帰伯した人の数を調査するよう要請している。
 ブラジル国内は、金融危機の大きな影響を受けるまでにはいたらなかったが、むしろ国外に住む何百万人ものブラジル人は不況の影響を最も受けた被害者の一部になっている。
 日本からのデカセギの帰国も増えており、3年前から続く金融危機による景気後退に今年3月の震災が加わり状況はさらに悪化している。
 2009年のイタマラチの調査によると、約300万人のブラジル人が国外で生活しており、内81万人がヨーロッパだ。
 欧州では2007年からの景気後退の影響を受け、約400万人が失業しており、影響を受けたほぼ全ての国々では、移民が最初に解雇されている。
 一方、ブラジルでは同期間に300万もの雇用を作っており、国外へ出稼ぎに行っていた人達を呼び戻している。
 ヨーロッパに住むブラジル人の中では、ポルトガルで働く人への影響が最も大きい。同国は深刻な経済危機に直面しており、失業率はここ30年で最大のものとなっている。2週間前に発表されたリスボン大学の研究によると、この金融危機がブラジル人の帰国する主な要因となっているという。
 また、1400人のブラジル人を対象にした同大学の調査では、3分の1が帰国を考えていることが明らかになった。
 調査の最も重要な指数の一つとなったのが、帰国するためにポルトガル政府または国際機関の助けを受けたブラジル人の数で、帰国するための航空チケットを買うお金がない人に対して、IOM(国際移住機関)が代わりに支払っている。
 IOMの支援を受けたブラジル人の数は、2009年には315人だったが2010年には562人にも達しており、78%の増加を見せている。2011年上半期にはすでに271人が同支援を受けている。

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