ニッケイ新聞 2011年8月11日付け
リオ州パライバ・ド・スル市では、19世紀に建設されたの鉄道の一部が年末までに再整備され、活用可能になると4日付エスタード紙が報じている。
ヴァレ・ド・パライバで取れたコーヒーの豆を運ぶのに使われていた「カミニョ・ノヴォ」は、帝政時代に建設されたエストラーダ・レアル鉄道の一部だ。6年間使用されていなかった1910年製造の蒸気機関車「ボールドウィン」がセントロ〜カヴァル間の14キロを走る姿を再び見ることができる。
カヴァル駅の前に30年近く店を構える商人のフランシスコ・ヴィレラ・ノヴァエスさん(51)は、これまで2003年、04年、05年と同鉄道の再整備の試みを三度にわたって見てきており、「かつて国内で重要だった鉄道を止めておくのはもったいない。新たな商機として期待を寄せている」と述べている。
商人や住民にとっては、観光事業の復活の希望となっており、エストラーダ・レアル鉄道の観光列車が走るのは第6区間と呼ばれる地点だ。他にはサンパウロ州のカンポス・ド・ジョルドン鉄道やミナス・ジェライス州のトレイン・ダス・アグアス鉄道、セーラ・ダ・モンチケイラ鉄道などがある。
「いつか再びエストゥラダ・レアル鉄道に乗るという皆の夢が叶う日が来るかもしれない」と同鉄道の再整備を任せられたタリス・レリス氏は話している。
ブラジル観光列車労働組合によると、国内には現在、32の鉄道旅行が存在し、少なくとも他の20を作成するプロジェクトがあるという。