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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2011年8月13日付け

 先月31日に開催された全伯太鼓選手権大会には、大学や仕事でサンパウロ市などへ移ったものの、夏休みを利用して地方に帰省し、指導や練習を行う選手が多かった。一緒に叩けなかった時間を取り戻すため、7月に入ると練習は毎日続いたという。前日深夜2時まで会議するチームもあった。
 出場した10代、20代の若者にとって大会当日は冬休み最後の日。時にはぶつかりながら練習に打ち込んだ日々もこの一曲とともに終わり、生活や仕事に戻っていく。
 表彰後、涙を拭うことも忘れて抱き合う姿、俯いて悔し涙を流す姿を見て、コラム子は箕輪敏泰審査委員長の言葉を思い出した。「和太鼓は余韻を楽しむもの。両側の膜に音がぶつかり合うからいい響きを残す」。
 仲間とぶつかり響き合う熱い冬を終え、各々の生活に戻った若者達は今、どんな余韻を聞いているだろうか。(亀)