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汚職摘発にPTが渋面=国民世論は引き付けた?

ニッケイ新聞 2011年8月20日付け

 ジウマ大統領のFaxinaに、労働者党(PT)関係者が渋い顔をする一方、国民は大統領を応援と19日付エスタード紙が報じた。Faxinaは軍隊などの雑役を意味し、大統領が掃除をする挿絵は伯字紙も繰り返し掲載している。
 前政権は思い切った政界浄化もないまま政権交代となったが、現政権は8カ月でアントニオ・パロッシ元官房長官他、運輸、農務、観光各省の大臣や役職者更迭など、汚職浄化が進行中。野党側は自治省なども対象にした議会審議委員会設置を求めるなど、告発は止まる所を知らぬ勢いだ。
 ただ、辞任閣僚は皆、前政権からの閣僚経験者で、PT内には前政権は汚職者の集まりという烙印を押されると案ずる人が少なからずいる。
 一方、企業家のジョージ・ゲルダウ・ヨハンペーター氏は、汚職浄化は難しい課題だが、現大統領はFaxinaにより大統領としての責任を遂行し、通常は沈黙しがちな国民世論を獲得していると評価している。