マルタがサンパウロ市長選断念？＝ルーラが新しい顔を要求

ニッケイ新聞　２０１１年８月２４日付け

　２０１２年のサンパウロ市長選への労働者党（ＰＴ）候補は、現教育相のフェルナンド・ハダジ氏となりそうだと２３日付フォーリャ紙が報じた。
　サンパウロ市長選へは元市長のマルタ・スプリシー上院副議長らが関心を示していたが、２２日にマルタ氏やハダジ氏と話し合ったルーラ前大統領が「２０１２年の選挙は新しい顔が必要」と発言。市長には知名度も必要だから自分に分があると考えていたマルタ氏は、この言葉で上院に残るよう駄目押しされた形となった。
　民主社会党（ＰＳＤＢ）ジョゼ・セーラ氏が出馬するなら雪辱戦をと考えていた同氏は、前大統領から上院での役割の重要性を説かれ、「上院は好きだけどサンパウロ市への思い入れは特別」と返答したが、セーラ出馬はないと見る前大統領は、ガブリエル・シャリッタ氏擁立を図る民主運動党のミシェル・テメル副大統領の意向なども考慮の上、ハダジ氏擁立の線で調整を進める意向だ。