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アマゾンで地下河川発見=全長6千キロのハンザ川=MTでは新種のサル見つかる

ニッケイ新聞 2011年8月27日付け

 国立観測所(ON)の研究者が、アマゾン熱帯雨林の地下4キロの深さを6千キロにわたって流れる地下河川が存在することを確認したと25日付エスタード紙が報じている。
 アマゾン地域で原油を探していたペトロブラスが1970年代と1980年代に掘った241カの深井戸からの温度データを基に、ONの地球物理学者ヴァリヤ・ハンザ氏とアマゾナス連邦大学のエリザベス・タヴァレス・ピメンテル教授が、深さ4キロのところを流れる地下水の動きを確認したものだ。
 ハンザ氏の指導下でまとめられたエリザベス教授の博士論文は、リオデジャネイロ市で行われた第12回国際ブラジル地球物理学会で発表された。エリザベス教授らは、1974年からブラジルに住み研究を続けるインド人科学者を顕彰し、発見した地下河川をハンザ川と名づけた。
 アマゾン川の平均流量は13万3千立方メートル/秒と推定されているのに対し、地下水の流れは3千立方メートル/秒でアマゾン川の2%にしか満たないが、ミナス・ジェライス州と北東部を流れるサンフランシスコ川の2千700立方メートル/秒よりも多い。
 また、2つの川の幅と水の流れる速さにも大きな違いが見られる。アマゾン川の川幅は1〜100キロなのに対し、ハンザ川は200〜400キロと膨大。流れる水の速さは、アマゾン川は0・1〜2メートル/秒、しかし、ハンザ川は地下を流れるため非常に遅く、10〜100メートル/年ほどだ。
 一方、マット・グロッソ州のグアリバ・ルーズベルト保護区では新種のサルが発見されたと26日付同紙が報じている。
 ゾゲ・ゾゲの名で知られ、オマキザル科カルリセブス属の新霊長類は、生物学者のジュリオ・ダルポンテ氏によって、グアリバ川とルーズベルト川の間で発見された。
 新種のサルの内、遺体で発見された一匹はパラー州ベレン市の研究所へ運ばれており、類学の国際基準に従って調査、分析される。
 ゾゲ・ゾゲの特性の記述が完了するまで少なくとも6カ月かかる予定で、さらに専門的な科学出版物の委員会によって承認されるまでにはもう1年かかる見通しだ。