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ブラジルの格付け引上げか=S&Pが安定経済を評価
ニッケイ新聞 2011年8月27日付け
世界的な信用格付け会社の一つ、S&Pが、ブラジルの現地通貨レアルでの格付け見通しを「ステーブル」から「ポジティブ」に引上げたと26日付伯字紙が報じた。
信用格付けそのものは外貨建てが投資適格度では最低のBBBマイナス、現地通貨建てが下から3番目のBBBプラスのままだが、格付け見通しが引上げられたという事は、格付けそのものの引上げが行われる可能性も高い事を意味する。
現地通貨建て格付け見通し引上げは5月の外貨建ての格付け見通し引き上げに次ぐもの。6月末の純政府負債が国内総生産(GDP)比39・7%となった事が48%だった2005年末より債務返済能力が向上したとみなされるなど、ブラジル経済が今後数年は安定した状態で推移すると判断された事になる。
政府による今年の経済成長予測は26日に、マンテガ財相の発言より低い3・7%に下方修正されたが、国際社会はブラジルの成長にはまだ伸び代があると見ているようだ。