世界陸上棒高跳びで金=ブラジル競技史上初の快挙=優位性を示す女性選手ら
ニッケイ新聞 2011年9月1日付け
韓国で開催中の陸上世界選手権4日目の8月30日、女子棒高跳びでファビアナ・ムレル選手(30)がブラジル勢で史上初となる金メダルを獲得したが、国内の女性アスリートらが様々な種目で優位性を示し始めていると31日付エスタード紙が報じている。
世界記録保持者でオリンピックを2度制したロシアのエレーナ・イシンバエワや歴代世界チャンピオンのスベトラーナ・フェオファノワ(ロシア)とアンナ・ロゴフスカ(ポーランド)が出場していた中、ファビアナ選手は、新記録が期待されていたイシンバエワらを抑え、自身が持つ南米記録の4・85メートルでトップに立った。
イタリア系ブラジル人のファビアナ選手が初めて棒高跳びに興味を持ったのは、アトランタオリンピック(1996)をテレビで見ていた時で、あんな高い所から落ちたら気持ちいいだろうと思ったという。当時、彼女は体操競技を行っていたが、16歳になると身長が高くなり断念。陸上競技のテストを受けてアスリートとなった。
2008年の北京五輪では、競技で使用する棒(ポール)が紛失するというハプニングが起き、10位に終わったが、以後の世界大会では記録が伸び、2010年にドーハで開催された世界室内陸上競技選手権で優勝。それに次ぐ室外優勝で二冠を制した。
ファビアナ選手の棒高跳び(室内)での自己記録は、2010年のバーミンガムの競技会における4・82メートルで、同時に南アメリカ記録。彼女は2010年3月までに19回、女子棒高跳びの南アメリカ記録を塗り替えた選手だ。
ブラジルの陸上選手は五輪大会では金4個を含む14個のメダルを獲得してきたが、2008年の北京五輪でマウレン・マギ選手が走幅跳びで金メダルを獲得するまでは女性の金メダリストはいなかった。
世界陸上競技選手権でのメダル獲得数はさらに少なく、1983年にヘルシンキで第1回大会が開催されて以降、昨年までのメダルは銀5個、銅5個。これらのメダル獲得者は全て男性選手で、今回同大会初の金メダルを獲得して11人目の表彰台経験者となったファビアナ選手は、ブラジル史上初の世界選手権での女性メダリストともなった。