ニッケイ新聞 2011年9月6日付け
2002年から08年までの7年間に、汚職によって少なくともボリビアの経済に相当する金額が国庫から横流しされたと4日付フォーリャ紙が報じている。
公共機関のデータに基づいた計算によると、同期間中に汚職によって失われた金額は400億レアル。年平均60億レアルが公共サービスに適用されずに横流しされたことになるという。
もしも、同金額が生活扶助金(ボウサ・ファミリア)に適用されていた場合、付与対象となる家庭の数を23%増加することが可能だった。
米国ワシントンに拠点を置く非政府組織のグローバル・インテグリティは、各国の汚職防止のメカニズムを研究している。ブラジルについて行なった最新の分析は2009年で、100点中76点(100点に近いほど汚職防止のメカニズムが良い)と採点している。
最初に行なわれた2004年の分析は75点、2006年は73点だった。2009年の場合、選挙制度については満点を取ったものの、各党の資金調達や政府情報へのアクセスが弱点となっている。
一方、同日付エスタード紙では、ピアウイ州で予算以上の投資がされたはずの空港が何も出来上がっていないと報じている。
同州セーラ・ダ・カピヴァラに位置するサンライムンド・ノナト空港は予算2千万レアルで建設されるはずだったが、2500万レアルが投じられた後も、完成にはさらに800万レアルが必要だと推定されている。
同空港への最初の投資は2002年12月30日に行われ、500万レアルの投資がカルドーゾ政権最終日の前日に発表されていた。また、2003年2月には、ルーラ政権で新設された観光省から743万レアルの投資が発表されていた。
ルーラ前大統領はその後さらに833万レアルの投資をしているが、空港建設に使われたのは最初の500万レアルのみで、2009年に滑走路だけが完成していた。
しかし、その滑走路は当初予定していたものよりも短く、大型ジャットなどが離着陸できない状態。現在、地域空港として使われており、商業飛行は禁止されている。
8月11日付本紙でも報じた観光省の汚職摘発のためのヴォウシェル作戦に関しては、連邦警察の捜査に基づく被害総額は300万レアル以上になると推定されている。