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警察が逮捕令状を整理=1万枚が有効期限切れ
ニッケイ新聞 2011年9月6日付け
サンパウロ州警察がデータベースを整理したところ、既に亡くなった容疑者に対する逮捕令状や有効期限が切れたものが山ほどあることが明らかになったと4日付エスタード紙が報じている。
来年1月からの国家逮捕状データベース開設に合わせるため、警察が蓄積していた約11万5千枚の逮捕状を電子データと物理ファイルの情報と照らし合わせた結果、2755人の容疑者が既に亡くなっていたことが明らかになった。
中でも興味深いのは産業家エミリオ・コンチ氏の件。彼の逮捕状は1923年以降フォルダの中で眠っており、現在も逃亡中となっているが、実際には警察も105歳になる彼が生きているのか否か分からないでいる。コンチ氏は名目上、倒産詐欺の容疑で90年間、警察から逃げ続けていることになっている。
また、今回のデータ整理によってもう一つの管理不足が明らかになっており、1997年以前に発付された約1万枚の逮捕状が有効期限切れで裁判所へと返還される。
他にも、マリア・ダ・ペーニャ法(夫からの虐待から女性を保護する法律)に触れる容疑者の書類を確認したところ、5月までに調査した33件の内、13人の容疑者は既に刑務所に入っていたことが明らかになった。
国家法務審議会(CNJ)の代理判事、マルシオ・ケップレル・フラガ氏は、州および連邦裁判所が新データベース開設準備に費やせる時間はあと半年とし、「各裁判所は来年1月以降、逮捕令状を発付する度にCNJに通知する必要がある」と説明している。