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ダッタフォーリャ=サンパウロ市長選はマルタが優位=ハダジ氏は2%止まり=31%と高い拒絶率が難点か=PSDBは候補が絞れず

ニッケイ新聞 2011年9月7日付け

 ダッタフォーリャが1日に行った第1回目のサンパウロ市長選聞き取り調査で、元市長のマルタ・スプリシー上院議員が圧倒的優位だったと5日付フォーリャ紙が報じた。民主社会党(PSDB)は、今回の調査結果を基に候補を絞り込む事になりそうだ。

 PT候補にはフェルナンド・ハダジ教育相をとルーラ前大統領が画策する中、マルタ氏出馬の場合は30%前後、ハダジ氏出馬の場合2%程度の得票との結果にマルタ氏が満足感を表明したが、拒絶率の高さは難点と6日付フォーリャ紙が追跡報道を流した。
 サンパウロ市民1039人を対象とした調査は、2012年市長選についての初調査で、PT候補には59%がマルタ氏、20%がハダジ氏の名前を挙げた一方、ふさわしい人物はいないが19%、判らないが3%だった。
 一方、PSDBでは、前市長で前州知事のジョゼ・セーラ氏の47%以下、アロイジオ・ヌーネス上議15%、州議選出後州局長就任のブルーノ・コーバス氏とジョゼ・アニーバル氏が各々9%と6%。ふさわしい人物はいないは18%、判らないが5%だった。
 マルタ氏が出馬したと仮定した場合、セーラ氏と対立した時の29%対18%が最も小差。PSDBがセーラ氏以外の人物を擁立した場合、進歩党(PP)のセルソ・ルソマノ氏が15〜16%得票で常に2位。ブラジル共産党(PCdoB)のネッチーニョ・デ・パウラ氏が3位か4位で、PSDB候補は常に6位に甘んじている。
 また、ハダジ氏出馬の場合、同氏の得票率は常に2%で、セーラ氏出馬なら、セーラ氏とルソマノ氏が同率の19%、それ以外のPSDB候補の場合、ルソマノ氏が20〜21%獲得で1位だ。
 セーラ氏以外のPSDB候補で最も善戦したのはヌーネス氏で、マルタ氏出馬時で7%、ハダジ氏出馬時で10%。セーラ氏は現時点で出馬を表明しておらず、ヌーネス氏への出馬要請が出ているが、5日現在同氏は不出馬の意向。今後、党内で候補が調整される。
 一方、支持率と共に問題となるのは選挙民の拒絶率。ネッチーニョ氏の33%を筆頭にセーラ氏32%、マルタ氏30%と続く一方、ハダジ氏は12%。ハダジ氏支持派からは、マルタ氏は支持率も高いが拒絶率も高いとの批判も出ている。
 また、今回の調査で際立ったのはルーラ人気。同氏が推す人に投票との回答は40%で、ジェラウド・アウキミン知事が推す人に投票の27%やジウマ大統領推薦者への26%と大差が出た。
 カサビ市長が推す人に投票は15%で、現市政支持率が2007年3月の15%に次ぐ低率の24%だった事を反映。PSDB内にはカサビ市政への支持率低下がセーラ氏支持率にも影響したと見る向きもあるようだ。