ニッケイ新聞 2011年9月9日付け
全長50メートル程の屋外テントに設置された食のコーナーには、50軒以上のバンカが並ぶ。中でも中心となるのは、30年前に開催して以来祭りを支える同地花卉生産者協会、アチバイア文化協会の両婦人部や福島県人会アチバイア支部による3店だ。それぞれが振舞う寿司、天ぷら、ヤキソバ、うどん、ギョーザなどの日本食は終日賑わいを見せる。
シュラスカリア、ポルキロも併設されブラジル料理も堪能できる。メインステージでの演奏や踊りを見ながらゆっくりと食が楽しめる。
ビワやマンゴーなどの果物や、フルーツを使ったリキュール、同地養蜂家の蜂みつ、プロポリスなども販売される。
特産品のいちごは、昨年3週間の開催で週間4万箱を売り切った程の盛況ぶり。今年も搾りたてのいちごを使ったジュース、いちごが贅沢に入って生クリームと一緒になったケーキ、アイスが多くの店舗で販売され、会場には甘い香りが漂う。
今回で3年目の出店となったアチバイア文協はつきたての餅を使った大福が人気。温かく柔らかい餅と餡の甘みにいちごの酸っぱさがよく合う。同文協の辻耕平さん(74、香川)は、「売れる量が毎年増え、搗く量が増えて青年部も額に汗して大忙しです」と嬉しい悲鳴をあげる。
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屋内パビリオンに隣接したテントでは1千種以上の鉢物、苗、盆栽や輸入品の種を安価で販売。花卉生産者達が丁寧なアドバイスで育て方などを教えてくれる。「ここに並ぶ草花の8割が同地で丹精されたもの。品種改良されたミニバラやランが人気ですね」と話すのは同地生産者協会の及川ツヨシ前会長。「ミミズが作った腐葉土も販売。今まで草木を育てたことの無い人でも気軽にどうぞ」と笑顔で呼びかけた。